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安心・安全お役立ち情報
2021年12月08日
皆さんこんにちは。横浜市民共済生活協同組合です。
竜巻は、日常の中で遭遇する機会がなかなか無いかと思いますが、ひとたび遭遇すると大きな被害を受ける災害です。
竜巻に遭遇する前にその特徴について知っておけば、いざというときに安全な行動を取りやすくなります。
今回は竜巻が発生する条件や発生しやすい時期・場所、さらに竜巻の前兆現象や身を守る方法をお伝えします。
まずは竜巻とはどんな現象かという基本知識や、竜巻が発生する条件についてご説明します。
竜巻は、発達した積乱雲に伴う上昇気流により発生する渦巻状の激しい突風です。
多くの場合、積乱雲の底から地面に向かって伸びる漏斗(ろうと)状または柱状の雲を伴います。
竜巻は直径が数10mのものから数kmに及ぶものまであり、周囲の空気や物を巻き込みながら、速いスピードで数kmに渡り移動していきます。
竜巻が通り過ぎていく時間は短いですが、台風の風を上回るような猛烈な突風を伴うので、車が飛ばされたり、家が壊されたりするような大きな被害をもたらすことがあります。
被害の範囲は台風と比べて局所的で、幅数10m~数km、長さ数kmの範囲に集中します。
竜巻を発生させる発達した積乱雲は、竜巻の他に次のような激しい突風を引き起こすこともあります。
・ダウンバースト
積乱雲から吹き降ろす下降気流が地表に衝突して水平に吹き出す激しい突風
・ガストフロント
積乱雲の下で形成された冷たい(重い)空気の塊が、その重みにより温かい(軽い)空気の側に流れ出すことによって発生する激しい突風
気象庁が発表する竜巻注意情報には、ダウンバーストやガストフロントに対する注意も含まれています。
竜巻は発達した積乱雲に伴う上昇気流により発生しますが、詳しく説明すると「回転する空気の流れ」と「強い上昇気流」が必要です。
竜巻の発生に関わる積乱雲は、この「急激な上昇気流によって発達すること」「雲の中や周囲に回転する空気の流れがあること」という2つの条件が揃うことで発生します。
回転する空気の流れが強い上昇気流に乗って上空に引き延ばされていくときに、細く強力な渦となり、竜巻が発生すると考えられています。
積乱雲は、上空に冷たい空気があり、地上には温められた空気の層がある「大気の状態が不安定」な気象条件で発生しやすい雲です。
そのため、前線・低気圧・台風などの接近に伴って大気の状態が不安定になるときに、竜巻が発生することが多いです。
竜巻には、発生しやすい時期や場所があります。
どのような時期や場所なのか見ていきましょう。
気象庁の「竜巻の月別発生確認数(1991~2017年)」によれば、竜巻は1年を通して発生しています。
特に竜巻が多く確認されているのは夏から秋で、全体の70%以上が9月をピークにした7月~11月の5カ月間に確認されています。
7月~11月は前線や台風の影響を受けて、大気の状態が不安定になりやすい時期でもあります。
同じく気象庁の「発生時刻別の確認数(1991~2017年)」によれば、1日の時間の中では昼夜を問わず竜巻の発生が確認できます。
特に多く確認されているのは昼間で、11時~18時に竜巻発生のピークが見られます。
日本の竜巻は、北海道から沖縄まで広い範囲の沿岸部で多く発生しています。
しかしながら内陸部でも竜巻の発生はあるので、どの地域にいても注意が必要です。
低気圧や前線に伴う竜巻は北海道から沖縄まで季節を問わず発生していて、沿岸部のみならず内陸部でも確認されています。
台風に伴う竜巻は宮崎・高知・愛知などの太平洋沿岸や関東平野で、冬季の竜巻は日本海沿岸で発生することが多いです。
竜巻が発生する前には特徴的な前兆現象が見られます。
竜巻の発生原因である積乱雲が発生する前兆、実際に竜巻に遭遇した人が体験した前兆について、参考にご紹介します。
積乱雲の発生は必ずしも竜巻につながるわけではありませんが、1つの指標にはなります。
また、気象情報での確認の仕方もあわせてお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
積乱雲は太陽の光を遮るので、下から見ると黒く見えます。
発達した積乱雲では、しばしば雷が発生します。
ガストフロントが通過するサインとして、突然冷たい風が吹くことが多いです。
発達した積乱雲の中には氷の粒が形成されます。
大きくなった氷の粒は下へ落ちて雹(ひょう)となったり、途中で溶けて大粒の雨になったりします。
この4つの前兆現象は竜巻がすでに発生していて、すぐ近くに迫っていることを示すものです。
このような異変を感じたら、ただちに頑丈な建物に避難し、危険を回避しましょう。
気象情報を活用すれば、前兆現象が現れる前から竜巻の発生に注意を払うことができます。
気象庁から竜巻発生の可能性に応じて、段階的に情報が発表されるので、怪しいなと感じたら確認してみましょう。
気象情報で「竜巻などの激しい突風のおそれ」と明記され、注意が呼びかけられます。
竜巻が発生しやすい気象状況かどうか、事前に確認できます。
「雷注意報」が発表されます。
落雷、雹(ひょう)などと一緒に「竜巻」と明記され、特段の注意が呼びかけられます。
外出前に最新の注意報を確認しましょう。
「竜巻注意情報」が発表されます。
今まさに竜巻等が発生しやすい気象状況となっていることを知ることができます。
積乱雲が近づく前兆現象をとらえたら、ただちに避難して身の安全を確保しましょう。
竜巻注意情報が発表されたら、気象庁ホームページの「竜巻発生確度ナウキャスト」で、危険度の高まっている領域をこまめに確認しましょう。
ナウキャストは常時10分ごとに情報が更新され、竜巻などが発生する可能性が高い地域を確認できます。
「竜巻注意情報」と「竜巻発生確度ナウキャスト」は組み合わせて利用すると効果的です。
もしも竜巻に遭遇してしまったら、身の安全を第一に考えて行動することが何よりも大切です!
竜巻から身を守る方法や対策をご紹介します。
竜巻に飛ばされたり、飛んできたものに当たったりしないよう、身を守れる安全な場所に避難することが大切です。
【駆け込める建物がある場合】
竜巻の風で吹き飛ばされない頑丈な建物に避難しましょう。
【駆け込める建物がない場合】
竜巻の突風に飛ばされたり、飛散物に当たってけがをしたりしないようにします。
また、次のような場所は危険なので避難しないように注意しましょう。
屋内でも、より安全な場所に避難して身を守ることが大切です。
いずれも割れたガラスの飛び散りや、窓を突き破って飛んでくるものから身を守るための行動です。
頑丈な建物でも、窓のガラスが竜巻の突風で割れてしまうことがあります。
ガラス窓の下や周辺は大変危険なので、窓から離れて避難しましょう。
万が一被害を被ってしまったときに備えて、火災共済や火災保険に入ることも竜巻対策の1つです。
加入している共済や保険が竜巻による被害を対象としているか、一度確認してみましょう。
神奈川県にお住まい・お勤めの方のための火災共済「横浜市民共済」では、別途で掛金をいただくことなく「見舞金」をお支払いする制度を設けています。
見舞金制度により、竜巻や雹(ひょう)等により20万円以上の損害を受けた場合は「風水害等見舞金」をお支払いしています。
竜巻は、発達した積乱雲により発生する激しい渦巻きです。
積乱雲の中で「回転する空気の流れ」が「強い上昇気流」にのって上空に引き延ばされていくときに、細く強力な渦となり発生すると考えられています。
竜巻は1年中発生していますが、発生数が多いのは夏から秋にかけてです。
日本中の沿岸部で発生することが多いですが、関東平野や濃尾平野などの内陸部で発生することもあります。
空が急に暗くなる、雷鳴が聞こえる、雹(ひょう)が降るなど、竜巻の前兆現象が現れたら、ただちに頑丈な建物の中に避難しましょう。
近くに駆け込める建物がない場合は、頑丈な構造物の傍にうずくまったり、側溝などのくぼみに身を伏せたりして、できるだけ身の安全を確保します。
神奈川県にお住まい・お勤めの方のための火災共済「横浜市民共済」では、台風や竜巻等により20万円以上の被害を受けた場合、別途掛金不要の「風水害等見舞金」をお支払いしています。
万が一の被害に備えることも、暮らしの安心のひとつです!