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火事では煙が危険!火災時の避難方法を確認しよう

2023年12月05日

家に関わる事故ってなに?

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皆さんこんにちは。横浜市民共済生活協同組合です。

毎日のように火事のニュースを目にするほど、火事は誰の身にも起こりうる身近なものです。

だからこそ、火事への対策や避難方法などは日頃から確認しておくことが大切です。



実は、火事では火はもちろんのこと、煙も非常に危険だということをご存じでしょうか?

そこで今回は、火災時の煙の危険性について解説。

煙の特性や火事で煙に巻かれたときの避難方法などもご紹介します。

目次

        1. 1.火事は煙が危険!煙の特性とは

        2. 2.火事で煙に巻かれたときの避難方法

        3. 3.まとめ~火事では煙に注意!早めの避難が大切~




火事は煙が危険!煙の特性とは

火事は火が恐ろしいというイメージがありますが、実は火よりも煙が危険といわれています。

火事で発生する煙には一酸化炭素が含まれています。

一酸化炭素は非常に有毒なガスで、高濃度の一酸化炭素を吸い込むと一酸化炭素中毒を引き起こします。

火災時の命を落とす原因として多いのが、一酸化炭素中毒とやけどです。

一酸化炭素は空気中の濃度が低ければ軽い頭痛で済みますが、濃度が高くなるにつれて症状が重くなります。

空気中の一酸化炭素濃度が0.08%の状態に45分ほどいるとめまいや痙攣(けいれん)を起こし、0.32%だと30分で死亡、1.28%を超えると1〜3分で死亡するといわれています。

また、高いところにある煙は非常に高温で、煙に触れるだけでやけどをする危険もあります。

※上記、空気中の一酸化炭素(CO)濃度と中毒症状については「作業環境測定便覧」より。




火災時は煙の拡がり方と速さに注意

ではなぜ、火事で亡くなる原因として一酸化炭素中毒が多いのでしょうか。

それは、煙の拡がり方と速さが関係しています。

通常、人間が歩く速度は約1m/秒なのに対し、煙の拡がる速度は約0.2〜0.5m/秒と、人間の速度のほうが速いです。

火事が起きてすぐの状態では、煙は天井に張り付くようにゆっくりと出口に向かって拡がっていきます。

しかし、時間とともに天井の煙は床に向かって降下します。

それにより周囲に煙が充満して煙に巻かれてしまい、避難経路も見失って逃げ遅れてしまうのです。



さらに、煙は上昇するスピードが早く、階段に流れた煙が上昇する速度は約3〜5m/秒とも。

人間が階段を上る速度は約0.3〜0.5m/秒なので煙の方がはるかに速く、階段を使っての避難もできなくなってしまいます。



また、煙に巻かれると視界が悪くなってパニックを起こすため注意が必要。

パニックを起こすと慣れている建物でも出口が分からなくなり、避難が遅れてしまいます。



そのため、火災時は煙がまだ天井を漂っている初期状態で避難することが大切なのです。




火事で煙に巻かれたときの避難方法

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前述のとおり、火災時は早めの避難が大切です。

火災初期は煙が天井に溜まっているため、避難する際は姿勢を低くして避難しましょう。

水で濡らしたハンカチやタオルを口や鼻に当てて避難することで、煙の吸い込みを抑えることができます。

煙の濃度が高く、姿勢を低くしても煙を吸い込む恐れがある場合は、床と壁の角や階段の角に注目を。

煙が充満しても、角には空気が残っている場合があるので、その空気を吸いながら避難しましょう。

煙で視界が悪いときは、床や壁に手を当てて移動することで、迷ったり転倒したりすることを防げます。

日頃からできる火災への備え

一般住宅の場合、出火してから安全に避難できるまでの時間は3〜5分ほどといわれており、非常に短いです。

そのため、日頃から火災に備えて対策をしておくことが重要です。

例えば、火事が起きたときにどのように避難するか、家族で話し合っておきましょう。

状況によっては、窓から脱出することも念頭に置いておくと良いですね。

また、2階建て以上の戸建て住宅であれば、早急な避難が難しい小さな子どもや高齢者は、すぐに避難できる1階などで就寝すると安心です。

煙はすぐに充満するため、自分で消火するには限界があります。

煙に巻かれる前に、早めの避難を心がけましょう。

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【まとめ】火事では煙に注意!早めの避難が大切

火事では火よりも煙が危険といわれています。

煙に含まれる有毒な一酸化炭素を吸い込むと、高濃度の場合は1〜3分で死亡するリスクがあります。

火災初期では煙は天井を漂います。

しかし、時間とともに一気に床に向かって降下して拡がり、人は一気に煙に巻かれてしまいます。

そのため、火災時は煙がまだ天井を漂っている初期状態で避難することが大切。

避難する際は、水で濡らしたハンカチやタオルを口や鼻に当て、姿勢を低くして避難しましょう。

日頃から家族で避難方法について話し合うなど、火事に備えておくことも重要です。

また、もしもの場合に備えて、火災保険の見直しも一度検討してみてはいかがでしょうか。

神奈川県にお住まい・お勤めの皆様へ安心をお届けする横浜市民共済の火災共済もぜひご覧ください。

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監修:横浜市民共済 普及推進課

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